お子さんがいる家庭で、宿題をどこで行うかいろいろな考え方があると思う。子供のプライベートを尊重して、専用に部屋を設ける考え方。いわゆる子供部屋の設置。
その対極として宿題や勉強を家族にコミュニケーションのツールと考えて、普段親の目が届き宿題を一緒に考えることができるダイニングテーブルなどの家族共用空間をその場とする考え方がある。
そのふたつの考え方を両端の位置にあると定義してみる。子供の成長の過程でその両端だけで成立するのだろうか。小学生高学年にもなれば親に全てをさらけ出すのもどうかと思う年齢になり、親に内緒で友達とSNSで楽しみたいこともある。一方親としてはまだまだ幼い子供を部屋に押し込めるには不安があると考える。やはり中間的な居場所は欲しいところ。
そこで、階段に上がりきったホールに板を渡しただけの作り付けの机を設置してスタディコーナーを提案してみた。子供としては親の視線が気にならなくなるし、親としてもなんとなく気配は感じ取ることができるちょうど良い中間領域になった。帽子やランドセルをかけられるように壁の一部に板を張るなど「装置」にも気を使った。子供部屋よりは開放感を感じられる空間ボリュームにして部屋にこもらないように工夫した。
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