秩序

2017.12.02 土曜日 17:29

11月下旬から一週間ほどの会期で銀座の立体アートの展示会に出展した。

テーマは、設計のアプローチを一旦フリーにして純粋に造形や形態を主眼に考察したらどうなるか実験のような作品。

予算や構造、法規などの要因を考慮して図面化するのが設計だか、それらをすっ飛ばして本能のままに立体を構築してみた。本能のままと言ってもどこか建築らしさだったり法則性を意識してしまうものなのだと気付き、題を「秩序の考察」とした。

ちなみに68,000円。

空間の変化

2017.09.08 金曜日 23:57

新しいプロジェクトの話をいただいて松山にお邪魔した。何度も伺っているにも関わらず、松山城に登る機会を逸していたのだが、ついに今回行くことができた。丘の上に立つこの山城は小学校の子供たちが遠足ついでに皆でゴミ拾いをするぐらい市民に愛されている。天守は建造から150年経ってるが、鉄砲を撃つための穴(狭間)や石落しなど造作が今も生々しく残っている。 
 
城内の天守までアプローチは敵の侵入対策から幾つもの頑強な門をくぐりなからジグザグな導線になっているのだが、その空間変化が実に楽しかった。低い門をくぐるとぱっと広い空間が待っていたり、角を曲がると突然天守が見えたり、緩いスロープの後の急階段だったり。すべては敵の攻撃に対して意表を突くための綿密な設計なのだが、今になれば空間の多様さを感じさせることになり感動的だった。 
 
そんなこんなで満喫していたら、飛行機に遅れそうになってしまった松山出張だった。 
 

三角テーブルの家、お披露目。

2017.07.29 土曜日 21:44

この週末、愛媛県松山市で進められていた三角テーブルの家が公開された。数週間、施主のご厚意でモデルハウスとしてお借りする運びになった。
 
家族が集まる多角形のダイニングテーブルを中心に、みんなの心地よい居場所を各所に設けた。花台のある窓際ベンチ、全員で共有できるライブラリーなど。 

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三角テーブルの家

2017.07.22 土曜日 13:16

松山市のまちなみプロジェクトの一軒がまもなく竣工を迎える。 
住まい手さんをはじめ、スタッフさんや職人さんに感謝申し上げたい。 
 
「三角テーブルの家」というテーマでいえづくりを進めた。そんな主役のテーブルをデザインさせてもらってこのほど現場に搬入された。竣工が待ち遠しい。 
 

少しですが街並みについて話します

2017.02.16 木曜日 11:17

まちなみに配慮した家づくりをテーマにしたに企画を開催することになりました。
 
その中で今まで携わった街づくりをもとに街並みついてのお話をさせていただきます。ほかにもソーラータウン多摩湖町ないのお宅を2軒ほど見学いたします。
 
直前のご案内になってしまいましたが是非いらっしゃって下さい。
 
日時:2月26日(日)
場所:ソーラータウン多摩湖町(東京都東村山市)
 
ご予約制になっておりますので、ご参加可能な方は下記まで詳細をお問合せください。
0120-145-333(相羽建設フリーダイヤル)
mail@aibaeco.co.jp
または私宛にご連絡下さい。
info@a-r-ch.com
 
あいらぼBlog
http://ailover.exblog.jp/27560610/
 
170226体感ツアー_その8案内

展示会に出展

2016.11.25 金曜日 17:16

画家やデザイナーなどのアーティストが立体をテーマに表現した展示会「paradigm」(パラダイム)。 
今回初めて参加した。私の作品コンセプトはというと、普段街を歩いていて建物に「色がない」と思っていて、強い色を使っているのは広告看板ぐらいで建物自体にあまり色がなくてつまならいと感じていた。そこで思い切りまち中をカラフルにしたらどうなるかを模型風に作ってみたというわけだ。 
 
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普段、建築という立体を扱っている職業だが、アートという視点からアプローチし、作品として成立させなければならないので当初は少々戸惑った。でも提出締め切りギリギリまで夢中になって制作できた。小さな会場だが色々な作風の作品がありとても楽しめる展示会になっている。 
 
会期:11月26日(土)~12月1日(木) 
時間:12:00~19:00(日曜、最終日17:00まで) 
場所:Gallery風 1040061 中央区銀座8-12-13豊川ビル4F 03-6226-2797 
銀座駅8分 新橋駅6分 
 
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ガラスの家を見学した。

2016.10.17 月曜日 18:31

9月下旬遅い夏休みと銘打ってヨーロッパを旅行した。その感想等を今後何回か述べるとする。 
 
まずはパリ7区、セーヌ川の南岸の奥まったところにある「ガラスの家」。設計はピエールシャローで1931年頃の竣工。月に数回ガイド付き見学会があるのみで基本非公開。その見学会に参加することができたが、ガイドは英語なので私の語学力では全く聞き取れなかった。現役の住宅で、建築関係者、感想レポート要提出、参加費5000円超という参加条件を設けることで希望者を制限し、保存に気を使っていることが分かる。(内部撮影禁止) 
 

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さて、そのガラスの家だが、既存のアパートをリノベーションした住宅。1階が診療所、2・3階が住居という構成。リノベーションと言っても構造を完全に壊して新たに設けた数本の鉄骨柱で既存の上階を支える手段をとっている。吹抜けや天井高を巧みに操作しながら2層分の高さに3層を組み込んでいるので、平面図では分からない縦方向の空間の流れや空間の大小によるメリハリを感じられる。 
 

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元々は家具作家であるシャローの設計はとにかく細部までデザインされている。表層の造形だけなくその部分が持つ機能も含めたデザインだ。例えば写真の、広場の真ん中から二本の梯子が建っていてその上部にあるの投光器が見える。これはオリジナルの設備で夜間の室内のための照明器具だ。吹抜けのあるリビング内部にはほとんど照明器具がなくその投光器が主の照明だ。つまり、ガラスの家の象徴であるファサードのガラスブロックの壁は日光を取り込む窓という表現は正確でなく、あくまでリビングの明るくする機械なのである。 
 
また、大小5つもの階段があり、この規模としては多いと思う。住人がリビングに入るメインの階段、使用人の階段、診察室から直接書斎に行ける階段、婦人がサロンから寝室に直接入れる階段など。これらの階段によって生活動線をかなり具体的に計画されている、逆に言えば生活パータンを指定されていると言えなくもない。その他、細かいところではダイニングの引出しにはスプーンやナイフの形にくり抜かれた板が入っていてカトラリーの置き場所まで指定されている。便器自体がキャスター付で横に動く部屋まである。理由は不明、英語が分からないのが悔やまれる。 
 
この建物を見学していてデザインや納まりに関してかなり勉強になったが、一歩引いて見てみると、はたしてこの住宅は住みやすいのか否か分からない。住人は幸せだったのだろうか。築80年もの間当時のオリジナルをキープしていることで強い愛着があったことは想像できるが、現実的な実生活が想像できない。シャローのデザインの細部まで使いこなせていたのだろうか。 
 
できなかったことを証明するように、シャローは後に「教養はあってもこの家族はまだこの住宅のリズムで暮らしくれてはいない」という言葉を残している。やはり使いこなせなかったのだ。 
 
建築家としてのシャローは実は「一発屋」で、この住宅以外ほとんど作品がないようだ。同時期の有名な建築家といえばコルビュジェ。彼の建築も細部までデザインされているが、にも関わらずなんとなく住み手に選択肢を与えてくれているように思う。この部屋でこんなことをしてみたら楽しいかなと思わせるのがコルビュジェなら、シャローはこの部屋はどのように使うのが正解なのかなと考えさせられるのだ。 
 
このバランスが建築をデザインする上で重要かもしれないと思う。 
 
追伸:現場で偶然坂茂さん御一行に遭遇。テレビのままの立襟の黒い服だった。同じ服を着続けられば旅行の荷物は減るのかな。

愛される建築とは

2016.08.30 火曜日 11:54

一年半も前のことになるが三軒茶屋でお芝居を観た。 
タイトルは「解体されゆくアントニン・レーモンド建築旧体育館の話」。特に好きな役者さんや作家さんの作品というわけではなくタイトルだけが気になって切符を買った。スケッチは開演直前の舞台。 
 

 
名建築の保護運動に関わった青春サクセスストーリーかと思ったら、レーモンドの建築は直接関係なくて、若い女性のキャストやスタッフが創ったお芝居で、大学時代の思春期の成長心理を掘り下げたお話。友情や将来の悩みのなかで失うものを消えゆく建築にオーバーラップして描いた内容だった。よって劇中にはレーモンド建築の具体的な意匠や歴史の説明はほとんどない。こんな解説では劇の内容が全く分からないと思うがご了承いただきたい。 
 
ひとつ間違いないのはレーモンドの建築が想い出を内包する器として大切にされていたということだ。そのような建築物は世の中にどのくらいあるのだろうか。建築されてから10年後、20年後、そして解体されるときまで人々に影響し続けて、愛される建築とはどのような建築なのだろうか。簡単に分かる問題ではないが、そのことをちょっとでもイメージして設計することは大切かもしれないと思うのだ。 
 
それにしても三谷幸喜さんやクドカンさんが創ったお芝居を観ることが多く彼らも結構破茶滅茶と思っていたが、20代の若い方の作品は難解で、ついてくのがやっとの状態だった。

手書きの面白さ

2016.07.22 金曜日 20:01

コンピュータで図面を描くという行為は合理的で便利だ。無くてはならないツールのひとつ。私の設計作業でも、基本設計の初期の段階では鉛筆を動かしながら計画するが、かなり早い段階でCADを使っている。
 
今までなんとなく感じていた違和感、それは地に足がついていないような、そんな感覚があって、建築士試験以来しまい込んでいた製図台を引っ張り出した。CADで検討していたことを手書きでやってみた。とっても楽しい。
 
今後もCADは使い続けるし、手書きで検討する内容が大幅に多くなるわけではない。でも、こうすることで自分が設計している実感が今まで以上に持つことができると思った。
 
できるだけ職人さんによる手作りの家づくりを目指すのなら、設計行為も手書きが合うように思ったりもする。
 
160722

松山にて

2016.06.07 火曜日 19:45

今日は仕事で愛媛県松山に行っていた。 
 
打合せも終わり、成田空港行の飛行機に乗りシートベルトをガチャと締めたところで、飛行機トラブルが発生し、東京から整備士をよんで修理するので大幅に遅れるとのアナウンスが。 
 
6時間の遅延。 
 
この状況に対し、定期的に松山にお邪魔しているが最近はトンボ帰りが続いていたので、「たまにはゆっくりして行きなさい」と地元の神様(?)が仰っていると判断した。空港売店のおばちゃん情報によると、来年秋から8年間の予定で改修に入る道後温泉本館、白蟻が原因らしい。行くしかない。 
 
 
 
バスで向いアルカリ性無色のお湯を、美しい木造建築の中で楽しんだ。あまり広くない風呂場だが空間の中心に半円形の風呂があり、その真上にあるトップライトからスポットライトのように自然光が差し込んでくる。なんとなく幻想的である。 
 
もうひとつ一度は体験したかったのが市街地を走る路面電車に乗ること。駅で乗り方を学習、どこまで行っても160円。運良く古いレトロな車両に乗れた。昭和39年の車両は運転席のあらゆる部分が大切に使い込まれている。 
 
 
 
あっという間に楽しい時間が終わってしまった。永く大事に使われているものが醸し出す雰囲気は、暖かくてちょっと緊張感があって、豊かな気持ちになるような気がした。 
 
地元の神様(?)ありがとう、と上空5000メートルで思ったのでした。