ダイニングテーブルの形の話。
長方形がもっともポピュラー。それは部屋が四角形なのでテーブルも四角形にすれば一番有効にテーブルの面積がとれるから。作る側目線としてもその方が板材の無駄少なくなる。私も住宅を設計する際、まずは長方形のテーブルを想定してダイニングのスケッチを始める。
でも四角いテーブルは文字通りどうしてもいろいろと角が立つ。ハード面では、角があるのでよく腰あたりをぶつけて痛い思いすることしばしば。次にソフト面、座る場所によって何となくの上下関係が生まれる。上座、下座、お誕生日席など。
対して丸いテーブルはどうか。四角い部屋に丸テーブルでは、当然部屋に対するテーブル最大可能面積より小さくなるし、四角い製材を丸く切るので無駄が大きくなってしまう。ただ、丸テーブルは四角いテーブルより角がとれて優しいイイヤツになる。
上下関係がなくなるばかりか丸テーブルを囲んだときの一体感はなんとなく心地いい。テーブル中央の照明は、四角の場合はどうして角周辺が暗くなってしまうが、丸テーブルでは同心円状にムラなく照らしてくれる。
そんな理由で以前にデザインした丸テーブル。市販の丸テーブルでは小さいとのリクエストがあり大きめ径に設定した上で、自由な位置に座れるよう脚を中央に配したところが工夫した点。納品して数年経っているのでどんな感じに使い込まれているか久しぶりに伺いたいところだ。基本デザインは私で、最終デザインと制作は富田ウッドワーカーの富田豊治郎氏。
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